スペイン料理研究家・おおつきちひろさんと「東京手仕事」がコラボしたスペシャルホームパーティーに招かれ、おおつきさんの自宅でもある隠れ家レストランへ。
お部屋に案内されると、すてきな絵画やインテリアの数々に思わず目がいってしまいます。
あれこれ見ていると、スペインらしい小物やオブジェと共に「東京手仕事」の伝統工芸品の品々もありました。これらはおおつきさんが「東京手仕事」の中からセレクトしたものだといいます。
帽子掛けには木目込み人形の技術を駆使した昆虫のオブジェ「insectum(インセクタム)」がちょこんと止まり、壁には江戸小紋の伝統柄が文字盤に施された掛け時計「KOMON WOOD CLOCK」が。さらに、ワインラックの近くには、精巧な富士山の形をした漆塗りの置物「SHITTO-RI 漆雅」がさりげなく置かれています。
SHITTO-RI漆雅(安宅漆工店) 江戸切子手磨/螺旋ロックグラス(キヨヒデガラス工房)
KOMON WOOD CLOCK(富田染工芸) insectum(インセクタム)(松崎人形)
OTO CHOCHIN(泪橋大嶋屋提灯店) 寿々相撲(塚田工房)
伝統工芸品というと、ふだん使いに取り入れるのが難しそうなイメージがありますが、洋風のお部屋にもしっくり馴染んでいます。
「もともと工芸品はお好きなんですか?」。料理の準備をしているおおつきさんにそう聞きながら、キッチンを覗いてみると、さらに気になるアイテムを見つけました。
掃除が楽しくなりそうな「千鳥ブラシ」、洗い物の際にサッと指輪を外して置いておくのに便利な木目込みの指輪ケース「アジロ」。
どちらも手元にあるだけで、家事の時間に彩りを添えてくれそうです。
木目込み指輪ケース「アジロ」(柿沼人形)千鳥ブラシ(宇野刷毛ブラシ製作所)
「やさしくて、あたたかくて、それでいて力強さもあるところが好きなのよね。それはスペインの伝統的な家庭料理にも共通するところ」と、おおつきさんが答えながらテーブルへと運んできたのは、まさしくスペイン各地方に伝わる家庭料理の数々でした。
凍らせたヨーグルトにスペイン産のスパークリングワインのカヴァを注いだドリンクで、まずは乾杯。べっ甲のワイングラス「TOWA GLASS」が日常のひとときに特別感を生み出します。
TOWA GLASS(石川べっ甲製作所)
続いて前菜へ。アンダルシア地方でよく食べられるという「ひよこ豆のサラダ」やバレンシア地方の「オレンジのサラダ」、スペイン各地で広く親しまれているという「じゃがいものアリオリソース」が、赤や青、緑のカラフルなガラスの器に盛られています。
これらは江戸硝子や江戸切子なんだそう。美しい色で魅せてくれる一方、手に取るとどこかぬくもりのある造形がスペインの家庭料理にもよく合います。
江戸前寿司をモチーフにした器「edomae 寿司切子」を手に、「これは、えびかな」「こっちは、こはだに見える」とおしゃべりにも花が咲きました。
そして、いよいよメイン料理の登場です。カタルーニャ地方の郷土料理「サルスエラ(魚介の煮込み)」は、エビやイカ、ムール貝などの魚介がたっぷり。ラマンチャ地方に伝わるという「パンとトマトの炒め」と共にいただきます。
お待ちかねのデザートは「バスクチーズケーキ」。
漆のカップとお皿に、スプーンは小さな椿の造花がついた「いちりん箸置き」に添えて、和モダンなティータイムとなりました。
minamo(浅野工芸) いちりん箸置き(岡半)
「東京手仕事」に選ばれたものの中には、匠の技が光るアクセサリーもあるとのことで、特別に試着させてもらえることに。かんざしなどに使われるつまみ細工を取り入れた「HARENO Accessories」、東京の名所をデザインした七宝焼アクセサリー「東京楽景 Tokyo Rakkei」、鍛金と彫金の技術を駆使した「tui(ツイ)」、スパークリングワインの空き瓶から生まれたサステナブルな江戸切子のバングル「GLASS-LAB NEW PRODUCT“WA”」――。
実物を手にしてみると、その繊細な作りや絶妙な色合いにうっとりしてしまいます。どれも職人が一つひとつ丁寧に作り上げていることが伝わってきて、身につけているだけで気分も上がりました。
HARENO Accessories(夢工房)
tui(ツイ)(ジュエリーサショウ)
東京楽景(トウキョウラッケイ)(畠山七宝製作所)
GLASS-LAB NEW PRODUCT“WA”(GLASS-LAB)
「脈々と受け継がれてきたものって、普遍的な魅力があると思うのよね。精魂込めた職人さんの手仕事もそうだし、母から子へと伝わってきた家庭料理の数々もそう。私はそういうものが家にあると、ワクワクする。そういった小さな喜びが日々の生活の中で大切だと思うし、それが明日のための元気にもつながると思うのよね」と、おおつきさんは語ります。
その料理と言葉、そして伝統工芸品の数々に、おなかも心も満たされ、ホームパーティーがお開きとなるころには、みんなが自然な笑顔に。それぞれが明日の元気をもらい、おおつきさんの隠れ家レストランを後にしたのでした。
スペイン料理研究家・おおつきちひろさんと「東京手仕事」がコラボしたスペシャルホームパーティーに招かれ、おおつきさんの自宅でもある隠れ家レストランへ。
お部屋に案内されると、すてきな絵画やインテリアの数々に思わず目がいってしまいます。
あれこれ見ていると、スペインらしい小物やオブジェと共に「東京手仕事」の伝統工芸品の品々もありました。これらはおおつきさんが「東京手仕事」の中からセレクトしたものだといいます。
帽子掛けには木目込み人形の技術を駆使した昆虫のオブジェ「insectum(インセクタム)」がちょこんと止まり、壁には江戸小紋の伝統柄が文字盤に施された掛け時計「KOMON WOOD CLOCK」が。さらに、ワインラックの近くには、精巧な富士山の形をした漆塗りの置物「SHITTO-RI 漆雅」がさりげなく置かれています。
SHITTO-RI漆雅(安宅漆工店)
江戸切子手磨/螺旋ロックグラス(キヨヒデガラス工房)
KOMON WOOD CLOCK(富田染工芸)
insectum(インセクタム)(松崎人形)
OTO CHOCHIN(泪橋大嶋屋提灯店)
寿々相撲(塚田工房)
伝統工芸品というと、ふだん使いに取り入れるのが難しそうなイメージがありますが、洋風のお部屋にもしっくり馴染んでいます。
「もともと工芸品はお好きなんですか?」。料理の準備をしているおおつきさんにそう聞きながら、キッチンを覗いてみると、さらに気になるアイテムを見つけました。
掃除が楽しくなりそうな「千鳥ブラシ」、洗い物の際にサッと指輪を外して置いておくのに便利な木目込みの指輪ケース「アジロ」。
どちらも手元にあるだけで、家事の時間に彩りを添えてくれそうです。
木目込み指輪ケース「アジロ」(柿沼人形)
千鳥ブラシ(宇野刷毛ブラシ製作所)
「やさしくて、あたたかくて、それでいて力強さもあるところが好きなのよね。それはスペインの伝統的な家庭料理にも共通するところ」と、おおつきさんが答えながらテーブルへと運んできたのは、まさしくスペイン各地方に伝わる家庭料理の数々でした。
凍らせたヨーグルトにスペイン産のスパークリングワインのカヴァを注いだドリンクで、まずは乾杯。べっ甲のワイングラス「TOWA GLASS」が日常のひとときに特別感を生み出します。
TOWA GLASS(石川べっ甲製作所)
続いて前菜へ。アンダルシア地方でよく食べられるという「ひよこ豆のサラダ」やバレンシア地方の「オレンジのサラダ」、スペイン各地で広く親しまれているという「じゃがいものアリオリソース」が、赤や青、緑のカラフルなガラスの器に盛られています。
これらは江戸硝子や江戸切子なんだそう。美しい色で魅せてくれる一方、手に取るとどこかぬくもりのある造形がスペインの家庭料理にもよく合います。
江戸前寿司をモチーフにした器「edomae 寿司切子」を手に、「これは、えびかな」「こっちは、こはだに見える」とおしゃべりにも花が咲きました。
そして、いよいよメイン料理の登場です。カタルーニャ地方の郷土料理「サルスエラ(魚介の煮込み)」は、エビやイカ、ムール貝などの魚介がたっぷり。ラマンチャ地方に伝わるという「パンとトマトの炒め」と共にいただきます。
お待ちかねのデザートは「バスクチーズケーキ」。
漆のカップとお皿に、スプーンは小さな椿の造花がついた「いちりん箸置き」に添えて、和モダンなティータイムとなりました。
minamo(浅野工芸) いちりん箸置き(岡半)
「東京手仕事」に選ばれたものの中には、匠の技が光るアクセサリーもあるとのことで、特別に試着させてもらえることに。かんざしなどに使われるつまみ細工を取り入れた「HARENO Accessories」、東京の名所をデザインした七宝焼アクセサリー「東京楽景 Tokyo Rakkei」、鍛金と彫金の技術を駆使した「tui(ツイ)」、スパークリングワインの空き瓶から生まれたサステナブルな江戸切子のバングル「GLASS-LAB NEW PRODUCT“WA”」――。
実物を手にしてみると、その繊細な作りや絶妙な色合いにうっとりしてしまいます。どれも職人が一つひとつ丁寧に作り上げていることが伝わってきて、身につけているだけで気分も上がりました。
HARENO Accessories(夢工房)
tui(ツイ)(ジュエリーサショウ)
東京楽景(トウキョウラッケイ)(畠山七宝製作所)
GLASS-LAB NEW PRODUCT“WA”(GLASS-LAB)
「脈々と受け継がれてきたものって、普遍的な魅力があると思うのよね。精魂込めた職人さんの手仕事もそうだし、母から子へと伝わってきた家庭料理の数々もそう。私はそういうものが家にあると、ワクワクする。そういった小さな喜びが日々の生活の中で大切だと思うし、それが明日のための元気にもつながると思うのよね」と、おおつきさんは語ります。
その料理と言葉、そして伝統工芸品の数々に、おなかも心も満たされ、ホームパーティーがお開きとなるころには、みんなが自然な笑顔に。それぞれが明日の元気をもらい、おおつきさんの隠れ家レストランを後にしたのでした。
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スペイン料理研究家 おおつきちひろ
日本オリーブオイルソムリエ協会 ソムリエ
スペイン料理隠れ家レストラン「San Isidro」オーナー
1980年に長男を連れ、スペインの旅へ。以降、スペインに魅せられ、訪れること130回。
スペイン留学でマドリッドの料理学校を卒業。現地の家庭に入り、生活を共にしながら家庭料理も学ぶ。
スペイン料理研究家として活動しながら、1994年、東京・外苑前にオープンし、その後、20年余にわたって大勢の人に愛されたスペインレストラン「サン・イシドロ」のオーナーシェフも務める。
レストランは直木賞作家の逢坂剛氏や画家の堀越千秋氏、俳優の辰巳琢郎氏、日産自動車の久米会長(当時)をはじめ、多くの文化人、著名人の方々に愛される。
現在では、料理研究家・オリーブソムリエとして各種メディア等でも取り上げられながら、講演活動や料理教室、レストランのメニュー開発等、幅広い活動を展開する。
1995年に発売した著書「スペイン 熱い食卓」は、現在でも業界のバイブル的存在として、重版を重ねている。
2010年、日本オリーブオイルソムリエ協会認定のオリーブオイルソムリエを取得。
「おおつきちひろ 公式サイト」 https://chihiro-otsuki.amebaownd.com/