TOKYO Teshigoto

塚田工房

04 江戸木目込人形

人柄にじみでる、作風。

親子で江戸木目込人形の制作に携わる、塚田工房。現・当主の塚田詠春氏が独立した昭和48(1973)年が、工房の創業年となる。しかし、そこには隠れた系譜がある。詠春氏の母方の実家は、天保12(1841)年から続く人形師の家、名川家。詠春氏は18歳で叔父にあたる五代目・名川春山に弟子入りする。5年の修行の後、独立するが、さらに「造型」を学ぶため人形作家・前田金彌に師事する。「人形で一番大切なのは、全体のバランス」とは、詠春氏の言葉。人形の頭と胴のバランス、そして筆さばき一つで印象を変える面相描き。原型づくりから最後の仕上げまで手がけることで、詠春氏はその言葉通りの人形を生み出してきた。そして、細部に目を向けると、狂い無く美しく手仕事もそこにある。誠実で穏やかな人柄がにじみ出るような作風は、人形だけでなく、詠春氏が手がける木目込で風景を表現した作品にも現れている。「人に安らぎを与える人形師でありたい」と、今でも修行の毎日だと言う。

塚田工房
〒131-0033 東京都墨田区向島2-11-7
TEL 03-3622-4579
塚田 真弘
eisyun@edokimekomi.com
http://www.edokimekomi.com/

工房見学
なし
工房体験
なし

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