信州の善光寺や国立能楽堂、目黒雅叙園の百段階段など、
数々の歴史的建造物の修復に携わってきた
建築漆工の職人、安宅信太郎さん。
さまざまな時代や建築様式の建造物を扱うため、
求められる漆芸技術は幅広い。
その多彩な手技を
インテリアとして楽しめる形にしたのが
『SHITTO-RI 漆雅』だ。
デザイナーの新樂(にいら)貴尚さんが考案したのは、
葛飾北斎の「黒富士」こと
「富嶽三十六景 山下白雨(さんかはくう)」を
モチーフにした漆塗りの置物。
自然の風景を感じつつも生活に
なじむものを作りたいという思いから、
台座部分に珪藻土を敷き詰め、
調湿機能を備えるものにしたという。
台座部分にはアロマ皿もあり、
好きな香りを楽しむこともできる。
安宅さんは、漆を何度も塗り重ね、
専用の炭で一部分を削って濃淡を出す「研ぎ出し」
という技法で、北斎の浮世絵のような
絶妙なグラデーションを色板に施し、
それらを3枚重ねることで立体感と遠近感を生み出した。
何色もの色版を重ねて摺る浮世絵の世界観を
漆で表現したともいえる。
年月とともに艶が出て
色に深みも増してくるのが漆の醍醐味。
『SHITTO-RI 漆雅』は、
そんな漆の魅力を身近に感じながらも、
優雅で心地よい癒しの空間を演出してくれる一品だ。
- SHITTO-RI 漆雅
- 素材:漆、木、和紙、珪藻土
サイズ:幅200 mm×奥行55 mm×高さ90 mm、約295g
種類:3種類(溜色(ためいろ)、青、朱)
希望小売価格:各¥35,200
※本サイトに掲載している情報は2024年5月現在のものです。
※手作り品のため、サイズ、色、形は実際のものと多少異なります。
※商品の仕様および希望小売価格は、予告なく変更することがあります。