TOKYO Teshigoto

28 東京彫金

金属の表面に鏨(たがね)という工具を使って彫刻を施した工芸品。古墳時代後期の装身具・馬具から始まり、武士が台頭すると刀剣・甲冑、江戸時代には、煙管(きせる)や根付などの生活用品にまで彫刻が施されるようになった。格式を重んじる作風である京都風の「家彫(いえぼり)」に対し、墨絵の筆勢を表現した片切彫(かたぎりぼり)を用いた斬新な作風は「町彫(まちぼり)」と呼ばれた。