先代の教えを胸に、伊勢型紙の伝統を受け継ぎ
江戸の技を今に伝えています
初代の松井吉松は明治はじめの頃、伊勢の地にて生まれ伊勢型紙を修行しています。その後、自分の腕を更に磨くため、明治29年、本所(現在の墨田区)にて伊勢型紙職人として店を構えました。吉松の子福松は、父の後を継いで伊勢型紙職人となり、福松は伊勢型紙と江戸職人の違いと矜持を示すために、屋号を「松井形紙店」に定めました。福松が葛飾の地に居を定めたのは戦後で、三代目喜松は職人の家系は自分の代で畳もうと決意していましたが、長女の喜深子が後を継ぎました。
松井形紙店で、四代目として伝統的な伊勢型紙を受け継ぐ松井喜深子。伝統工芸の次代を担うべく、伊勢型紙の伝統と革新を両立させる努力を惜しまず、地域の伝統工芸の発展にも貢献しています。ここ東京では江戸型彫りとも呼ばれる伊勢型紙ですが、四代目として代々受け継がれてきた「伊勢型紙」というルーツを大事にしています。まだ修行中のうちに先代を亡くし、そこからは独力で今の仕事の基盤を築き、女性として初めて葛飾区の伝統工芸士に認定されました。
和紙を柿渋で張り合わせた渋紙に、図案師が描いた図案を彫りぬいた伊勢型紙。着物や手ぬぐいに柄や文様を染めるのに用いられ、近年は美術工芸品としても注目されています。
松井形紙店
松井 喜深子
〒124-0012 東京都葛飾区立石3-27-3
TEL 03-3693-1755
katagami.m@gmail.com
https://www.matui-katagami.com/
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