刀匠の流れをくむ鍛冶。
八重樫打刃物製作所は、刀匠の流れをくむ鍛冶屋だ。東京には江戸打刃物と東京打刃物の二つの鍛冶があるが、東京打刃物は明治以降に発展し、主に鋏をつくってきた。八重樫打刃物製作所は、江戸打刃物の鍛冶屋。当代の八重樫宗秋さんも、刀匠宗秋(むねあき)の四代目を名乗る。コークスの赤い炎が揺れる工房では、宗秋さんと叔父、二人の若い弟子が鎚をふるう。八重樫打刃物製作所では「総火造り」という伝統製法を主としており、料理人が使う和包丁、大工の使う鑿(のみ)、鉋(かんな)、理容師が使う剃刀、先端産業の工場で使われるバイトまで高い性能が求められるプロユースの様々な道具がつくりだされている。当代が尊敬するのは、明治から昭和にかけて数々の名品名作を遺した道具鍛冶、千代鶴是秀(ちよづる・これひで)。千代鶴のように、よく切れ、仕上げが丁寧な美しい道具をつくりたいと願う当代。その切れ味と使い勝手の良さを聞きつけ、全国各地から様々な刃物の注文が舞い込んでいる。
八重樫打刃物製作所
〒124-0012 東京都葛飾区立石3-4-7
TEL 03-3697-5487
八重樫 宗秋
- 工房見学
- なし
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