江戸時代から継承される技法から生まれる精緻な輝き。
約50年前に門脇健二氏がはじめた加工所は現在、2代目として門脇裕二氏が引き継いでいる。
創立した当初は加工の下請けを中心としていたが、百貨店などの催事に出店するようになったことから徐々に直接販売と卸売へとシフトしていき、現在に至る。
江戸切子の歴史は長い。
1834年(天保5年)、江戸大伝馬町のびいどろ屋であった加賀屋久兵衛が、金剛砂を用いてガラスの表面に彫刻を施したのが始まりといわれている。
江戸切子の最大の特徴は、職人の手によってグラスに施された精緻な模様の美しさにある。
極限ともいえる繊細な模様で構成された宝飾品のようなグラス。
幾多にも重なった凹凸によって生み出される光の屈折、反射が織りなす眩い輝きが他にはない魅力だ。
製品になるまでの工程を大きく分けると、グラスに印となる線を引く「割り出し」、次に「削り」、最後は「磨き」となる。
文字だけでみるとシンプルだが、職人技によってグラスに刻まれた複雑かつ精緻な幾何学模様は目を見張るもので、グラスの色合い、形状との融合には息を飲む美しさがある。
発想と技術と次第でいろいろなことに挑戦でき、個性的な作品をつくり出せるのが、江戸切子の面白いところだと門脇氏はいう。
門脇硝子加工所
〒136-0073 東京都江東区北砂3-4-23
TEL 03-3648-8676
門脇 裕二
kadowakiglass@chime.ocn.ne.jp
https://www.kadowakiglass.com/
- 工房見学
- なし
- 工房体験
- なし
工房見学、工房体験をご希望の方は事業者にお問い合わせください