TOKYO Teshigoto

マルベリーストール

多摩織

江戸時代には桑都(そうと)と称され
絹産業を基盤に栄えた八王子宿。

その豊かな桑の恵みを生かしたのが
『マルベリー(=桑)ストール』だ。

八王子の桑茶で布を染められないかと
お茶屋さんから相談されて
ならば八王子の桑をベースに
全ての素材を揃えて作ろうと考えた。

八王子で育った蚕の繭からとれる
生糸を縦糸に
真綿のつむぎ糸を横糸に使って

擬紗織り(ぎしゃおり)という
市松模様の一部が透けている
軽く暖かいストールを織りあげた。

豊かに湧き出る地下水を使い
健康への影響がないアルミ媒染の黄と
媒染材を使わず染めたグレーとの
二色を展開する。

このストールを開発した澤井には
マルベリーに込めた思いがある。

出がらしの茶葉で釉薬を作り
陶器を焼いたり
枯れた桑の木で箸や箸置きを作る。
蛹は食材にできるし
かつては織られていたという
桑の茎の繊維も使えるだろう。

八王子の桑というテーマで
そこまでやりきれれば
素材を余すところなく
使い切ることができる。

かつての桑都を支えた絹産業は
国内の人件費の高騰や
着物産業の斜陽化を受けて衰退し
伝統的な“多摩織”は今や
中国等から輸入した絹糸で織られている。

しかし、海外の安いものを消費するのが
当たり前になってしまうのではなく

自分が住む地域の身近なもので完結する
ひとつのサイクルに対価を払い
手に入れたものを大事に使うという
選択ができることを知ってほしい。

最近は、カシミアやウールなどを
リサイクルする流れがあるが
リサイクルすると繊維長が短くなるし
一度染めたものを更に染色する過程で
逆に環境汚染につながる可能性もある。

ならば、そこで無理に
リサイクルさせる必要があるのだろうか。

むしろ、絹がそのまま土に還るように
どうしたら無理なく還元できるのか
そして、循環していく仕組みを
どうやって作ればいいのか。

それを考えていくことの方が
必要になっていくのではないだろうか。

これは、そんな意義あるプロジェクトの始まりのひとつだ。

そして八王子だけで完結するのでなく
広くオールジャパンで考えて
日本でできたものを
大切に使うという
大きなサイクルを念頭に置いて

澤井はマルベリーストールを契機とした
新たな循環の形を遠望している。

マルベリーストール
素材:シルク
サイズ:幅475mm、奥行1,980mm
種類:グレー、黄
希望小売価格:各¥35,200(税込)

※本サイトに掲載している情報は2021年1月現在のものです。

※手作り品のため、サイズ、色、形は実際のものと多少異なります。

※商品の仕様および希望小売価格は、予告なく変更することがあります。