進取の気性で、挑戦は続く。
一口に“江戸切子”といっても、そのカッティング技術の種類は多く、表現の方法は多彩だ。直線のカットを組み合わせる伝統的な「矢来」「魚子(ななこ)」「笹の葉」「菊繋ぎ(きくつなぎ)」などのほか、花切子(はなきりこ)と呼ばれる、動植物など有機的な模様を描くグラヴィールに似た技法もある。硝子の素材もクリスタル、ソーダガラスとあり、それぞれ仕上げの磨き方も異なる。赤や瑠璃、黒などの色硝子を被せた被せ硝子もあれば、硝子の透明感そのままの透き硝子もある。1971(昭和46)年創業のミツワ硝子工芸は、多彩なカット技術、多様な硝子素材を手がける工房。それゆえ、加工に必要なダイヤモンドホイールなどの道具も、幅広い種類を揃えている。工房に寄せられる依頼に応える道具がなければ、その道具を自ら開発もしてきたという。まさに、進取の気性に富む工房だ。工房で手を動かす職人は11名。20代、30代の若い職人で構成されているのも珍しい。工房オリジナルの江戸切子は「ガラス工房 彩鳳(さいほう)」の名の下、毎年新作を世に送り出している。
株式会社ミツワ硝子工芸
〒340-0045 埼玉県草加市小山2-24-22
TEL 048-941-9777
東風谷 隆
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