TOKYO Teshigoto

株式会社 東京松屋

35 江戸からかみ

江戸からかみに、再び光をあてた立役者。

台東区東上野に、美しい江戸からかみを存分に楽しめる場所がある。ここは、東京松屋のショールームを兼ねた店舗。2階には江戸からかみを用いた襖や屏風の見本が並び、また1階では一筆箋や祝儀袋など日常に採り入れられる江戸からかみの商品も購入できる。東京松屋の創業は、1690(元禄3)年。初代・松屋伊兵衛氏は、絵双紙などの出版物を扱う地本問屋(じほんとんや)として商いを始めた。その後、紙を扱うようになり、幕末から明治にかけては経師屋、表具師が使う紙類を中心に、襖紙、障子紙、掛軸の表装用の金襴・緞子などの裂地、襖榾(ふすまほね)、椽(ふち)、引手、錺(かざ)りなど金物専門へと商いの柱を移していく。江戸からかみは、戦中、戦後の混乱と需要の変化の荒波に揉まれ、東京松屋でも一時取扱いを中断していた経緯がある。これを当代・伴利兵衛さんの強い思いで1992(平成4)年に復興。創業300年の節目に相応しい大事業により、393点の手漉き和紙、手摺りの江戸からかみを収録した見本帖『彩(いろどり)』が発行された。以来、版元和紙問屋として江戸からかみの技を持つ職人と連携し、美しい世界に魅了された顧客のオーダーにも応えている。

株式会社 東京松屋
〒110-0015 東京都台東区東上野6 -1-3
TEL 03-3842-3785
FAX 03-3842-3820
代表取締役社長 伴 利兵衛

工房見学
あり
工房体験
なし

工房見学、工房体験をご希望の方は事業者にお問い合わせください