TOKYO Teshigoto

有限会社 日伸貴金属

05 東京銀器

力を合わす、銀師(しろがねし)一家。

一枚の平らな銀の板が、金切りばさみで正円に切り取られていく。銀製品の加工では、機械を使って型抜きをするところも多いが、日伸貴金属の場合はこの工程から手仕事が始まる。正円に切り抜かれた銀の板は、「絞り」という技術でみるみる形を変えていくが、この工程も“当てがね”と“金鎚”を使い「鎚絞り(つちしぼり)」という手仕事で進められていく。形が決まると、次は研磨の工程。名倉砥石(なぐらといし)という対馬沖で採れる砥石を使います。これら全てが手仕事で、銀盃の口当たりを極上のものに仕上げて行く。銀器の主な工程は、「切る」、「鎚絞り」、「焼鈍(しょうどん)」、「加飾」、「磨き」だが、日伸貴金属では、これを外の職人と分業せずに中だけで行う。それも、当代・上川宗照(そうしょう)さんと三男一女の、銀師(しろがねし)5人家族で行うというのが大変珍しい。日伸貴金属の創業は、宗照さんの父である初代・宗照氏。初代は、江戸末期の名匠・平田禅之丞(ぜんのじょう)氏の直系、平田宗道氏の一番弟子である。名匠の技を二代目が受け継ぎ、そして子たちへ今、受け継がれようとしている。主に長男の宗伯氏が「鎚起」、次男の宗光氏が「へら絞り」、三男の宗達氏が「磨き」、長女の宗智氏が「透かし彫り」という「加飾」に携わる。一家が力を結集し、銀を最高の器に仕立てていく。

有限会社 日伸貴金属
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