江戸べっ甲の未来のために。
有限会社 石川べっ甲製作所 ユウゲンガイシャ イシカワベッコウセイサクジョ
工芸品目: 10江戸鼈甲
「江戸べっ甲」の伝統技術の真髄は、べっ甲を貼り合わせるところにある。化学製品は一切使わず、使うのは水と熱と圧力のみ。甲羅に含まれる膠成分を利用して、貼り合わせる。1枚1枚のべっ甲の個体差、温度や湿度などの環境によって扱い方が異なるため、その仕上がりは職人の知識と経験に左右されるという。



そんな江戸べっ甲の技術をいまに伝えるのが、1802(享和2)年創業の石川べっ甲製作所だ。七代目の石川浩太郎さんは元商社マン。小学生の頃から見よう見まねで家業の手伝いはしていたものの、継ぐ気は全くなかった。仕事でドイツと日本を行き来する中で、べっ甲のすばらしさや良さを改めて知っても、その気持ちは全く変わらなかったという。
石川さんの気持ちを変えたきっかけは、バブル崩壊後の経営難だった。家族から相談を受けた石川さんは、これまでの卸し業から小売業への転換を提案し、亀戸にある実店舗「江戸鼈甲屋」の立ち上げに携わることに。会社を休職して1年という期間限定で手伝うつもりが、べっ甲にすっかり魅了されてしまった。
「丁寧に良いものを作れば、価格という価値は後からついてくる。定価がない分、表現の仕方や打ち出し方次第で価値が変動するこの仕事に可能性を感じた」と石川さんは語る。

その熱い眼差しは、日本のべっ甲文化の未来までを見据えている。べっ甲の材料となるウミガメの一種・タイマイは、1993年のワシントン条約によって国際取引が禁止されているため、それ以前に確保していた材料が尽きれば万事休すだ。そこで、石川べっ甲製作所では先代の時代から有志たちと共にタイマイの養殖研究を推進してきた。


「べっ甲業界が活性化するような仕組みを作りあげたい」。さらなる未来のために、石川さんの歩みは止まらない。


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事業者情報
| 伝統工芸品事業者名 | 有限会社 石川べっ甲製作所 |
|---|---|
| 住所 |
〒130-0012 東京都墨田区太平4-22-5 TEL 03-3624-8676 FAX 03-3621-8230 江戸鼈甲屋 〒136-0071東京都江東区亀戸2-36-10 TEL 03-3636-3595 営業時間 10:00~19:00 定休日 火曜日 |
| TEL | |
| 代表者 | 石川 浩太郎 |
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