“他にない”、をつくる。
緻密なカットが、「玉」と呼ばれる円状にカットされた面に映り込む。文様が映り込み万華鏡を覗いているような感覚になる。篠崎硝子工芸所は、その技術力と独特のデザインで江戸切子の業界で独自のポジションを築く工房だ。その礎を築いたのは、初代の篠崎清一さんだ。15歳の時に群馬より上京し、清水硝子や他の工房で修行を重ね、様々な技術を習得していった初代。1957(昭和32)年に独立し篠崎硝子工芸所を設立するが、修行の時間は、いずれ自らが“他にないものをつくる”ためのものだったそうだ。そして独立当時から、加工仕事の傍らに自らの作品をつくり独自のデザインを探求してきたという。“他にないものをつくる”という精神は、二代目の英明さんにも受け継がれる。たとえ親子でも、“父の真似に終わらないものづくり”に挑んできた。新作は、毎年生み出される。デザインのアイデアを練ることが、いちばんの苦労だという。現在、工房の職人は5名。その中には三代目となるであろう英明さんの長男、翔太さんの姿もある。
有眼会社篠崎硝子工芸所
〒136-0072 東京都江東区大島5-2-2
TEL 03-3682-3634
代表取締役社長 篠崎 英明
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