TOKYO Teshigoto

有限会社 村井染工場

19 東京本染ゆかた・てぬぐい

“早く綺麗”が手染めの技、伝統染色を今に

19世紀後半に入ってゆかたは部屋着・寝間着として定着し、現在では縁日や花火大会といった夏の行事で着用されています。現在はプリント染の浴衣が主流ですが、伝統的な染色の工程では、やかんと呼ばれるジョウロ型の容器に染料を入れ、反物に注いで色をつける注染と呼ばれる技法が用いられています。異なる色の染料が入ったやかんを同時に注ぐことで生まれる美しいぼかしは、職人の高度な技術を必要とし、藍色や紺を基調とする主張し過ぎない色合いは“粋”を体現しています。

1936年(昭和11年)創業、現在で3代目。亀戸から1939年(昭和14年)に現在の場所へ移転し、手ぬぐいを主流に染めを受け継いできました。さまざまな企業や団体とコラボレーションしながら、伝統技法を使った染の手ぬぐいを作り続けています。
かつては周辺に30数社あった同業者が、今では東京に4社しかないといわれる 「注染」という伝統的な染色方法で浴衣や手拭いを作っています。注染とは 型紙を白生地に張りその生地に防染糊をつけることで、糊のついていないところが染められるという伝統的な型染。注染染めは、裏表同じ色柄に染まり、手作業なため、機械で生産したものに比較してぼかしなどの風合いを感じることができます。
「早く綺麗が手染めの技、伝統染色の注染を生かす。」このことを強みとして、これからも多彩な商品を手がけていきます。

 

有限会社村井染工場
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