染めの道、果てしなく。
日本には様々な伝統的な染色技法がある。伊勢型紙などを使う「型染め」、染料を溶かした液体に布を浸す「浸染」、友禅に代表されるように筆を使って動植物を描いて染める「手描き染め」。それぞれの染色技法には、それぞれに巧みな技が必要になるわけだが、石原染色工房の石原実氏は、その多くの技法を学び極めた染めの達人である。東京手描友禅、型染め、絞り染め。そして熟練の技で数々の染め物を世に送り出してきた石原氏が、改めて「粋を身上とする江戸らしい染めとは」と自らに問うて辿り着いたのが「墨染め」だ。「墨染め」といっても、白と黒の単純な世界ではない。四十八茶百鼠という言葉があるように、黒のグラデーション、色味の幅は広くて深い。そんな果てしない表現の奥行きに魅せられ、石原氏は今「墨染め」を探求している。石原氏の染めを極める旅、それもまた果てしなく続いている。
石原染色工房
〒140-0013 東京都品川区南大井6-1-14
TEL 03-3764-7464
石原 実
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