革新と発展、無二の染色。
水と空気以外は染めてみせる。これは、大松染工場の二代目・中條隆一氏の言葉だ。そこには染色に携わる職人の、高い志が現れている。大松染工場は江戸小紋や江戸更紗といった伝統的な染色の技術はもちろん、化学繊維や皮革素材なども染める技術を持つ染工場。現代の名工と黄綬褒章を受賞した隆一氏を筆頭に、職人たちの手仕事の技には確かなものがある。型染めを薄い絹布の表裏に裏写りすることなく行う両面染めは、大松染工場が得意とするところ。指先の感覚でどのくらいの力加減で仕事をすればよいのかを熟知し、さらに機械に置き換えず、わずかな感覚を捉える手仕事の手間を惜しまないことで無二の染めは出来上がる。手業の確かさに加えて、染めの発色や定着を高める先進設備をいち早く採り入れた先見の明もある。工場にはステンレス製の高圧蒸し窯があり、これが様々な繊維を確実に鮮やかに染め上げる。隆一氏の跡を継ぐ三代目・康隆氏のキャッチフレーズは「100%は無い」。常に上を目指しながら、大松染工場の染色は革新され発展していく。
有限会社大松染工場
〒131-0041 東京都墨田区八広2-26-9
TEL 03-3611-5019
常務取締役 中條 康隆
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