tui

『tui（ツイ）』は、深川名物の「あさり」を
モチーフにしたアクセサリー。
深川の辰巳芸者の帯留めやかんざし作りが原点だという
ジュエリーサショウならではの一品だ。
三代目の佐生真一さんは、
「素材をいかし、想いをつなぐ」ことを大切に、
深川らしい粋とユーモアのある金工作品を作り続けてきた。

あさりには同じ柄は二つとなく、
唯一無二の「対」になっていることから、
『tui』という名がついた。
この「対」のコンセプトはデザインにも落とし込まれている。
あさりの柄は、金工の伝統技法である
「鍛金」と「彫金」の２つの技術を駆使して表現。
デザイナーの田崎咲絵さんは、
庶民的なあさりのモチーフをいかに
モダンなデザインに仕上げるのかにこだわったという。
磨きの美しさと細かい彫りで浮かび上がる繊細な柄。
対照的な異なる質感の組み合わせによって、
装飾品としての洗練された美しさが引き出されている。

あさりの柄が唯一無二であるのと同じように、
『tui』の柄も一つひとつ違うのは職人のこだわりでもある。
田崎さんが考案したデザインパターンをベースに、
佐生さんがメッキの色や彫りなどを自在に組み合わせ、
すべて違う柄に仕上げているとのこと。
潮干狩りでさまざまな柄のあさりを探す楽しさがあるように、
お気に入りの柄や大切な人に似合う一品を
見つけ出す喜びも味わえる。