TOKYO Teshigoto

TOKYO NIGHT VIEW

江戸切子

黒の被せは、難しい。

切子の作業は
ガラスの外側に割付という線を描き
内側から透かし見ながら行うが
『TOKYO NIGHT VIEW』は
通常より3倍ほども厚い黒の被せで
かつ細長い形のグラスのために
割付の線がほとんど見えない。

最も困難なのは『URBAN TRIANGLE』の鱗柄。
絞った形のグラスに
直線の斜め格子を入れるため
グラスを回しひねるように切子した。

ごくごく細い切子の線は
通常の1/3近く
2ミリ以下の細さで仕上げている。

刃がずれたり
深く切子しすぎたりすると
たちまち線が太くなるが
被せの厚みがあるから
なかなか透明な部分に至らない。

ずれないよう、深くなりすぎないよう
手を止めて確認しながら少しづつ
細い切子を入れていった。

模様は上の方にしか入れず
下の方を削る時には
かまぼこのような丸い形か
直線で切子するのが
古典的な表現だ。

しかし『TOKYO NIGHT VIEW』では
ビルディングをイメージして
上から下までまんべんなく
切子の模様を入れたのが
伝統工芸士の細小路圭にとっては
チャレンジングな経験となった。

通常の切子の3倍ほども
手がかかるという
『TOKYO NIGHT VIEW』

当初デザインを見た段階では
細かなカットがなく、シンプルすぎて
寂しいのではと感じていた。

しかし、できあがってみると
これでもいける
むしろ格好よくなると
価値観が変わった思いがしたと
細小路は語る。

林立する高層ビル、縦横に走る道路。
東京の夜景を黒被せの切子であらわした
『TOKYO NIGHT VIEW』。

江戸切子と言えば、日本の美。
微細さに美しさが宿るという考えだが
『TOKYO NIGHT VIEW』は
空間全体を使った建築物のような
ダイナミックな佇まいを漂わせる。

絵描きになりたいという思いを抱きつつ
それではお金にならないからと
芸大の通信で学びながら
将来を模索している時に
宝石のような美しい輝きに魅せられ
これしかないと
職人の世界に飛び込んだ細小路。

被せの色の抜き方によって
柄の立ち上がりを出すことを
得意とする彼は
切子の平面の世界に
いかに深さを出すか
奥行きを見せていくかということを
常に考えているという。

『TOKYO NIGHT VIEW』の制作が
次にデザインした黒のオールドグラス
『輝』のデザインにも
影響を与えているという細小路。

よりダイナミックになっていくだろう
彼の描く世界が楽しみだ。

TOKYO NIGHT VIEW
素材:硝子
サイズ
ビアグラス:直径71mm×高さ146mm
タンブラー:直径71mm×高さ115mm
種類:色:黒
柄:GLOW CLOUD(エ霞文※)
MAGICAL WINDOW(格子柄)
URBAN TRIANGLE(鱗柄)
形状:ビアグラス、タンブラー
※着物の文様の一つで、霞や雲のかかった風景を日本独特の間隔で図案化したもの。カタカナの「エ」のように見えることから、この呼び方になった。
希望小売価格:
GLOW CLOUD:
MD-2190BK ビアグラス ¥38,500(税込)
MD-8390BK タンブラー ¥33,000(税込)
MAGICAL WINDOW:
MD-2191BK ビアグラス ¥41,800(税込)
MD-8391BK タンブラー ¥38,500(税込)
URBAN TRIANGLE:
MD-2192BK ビアグラス ¥49,500(税込)
MD-8392BK タンブラー ¥44,000(税込)

※本サイトに掲載している情報は2021年1月現在のものです。

※手作り品のため、サイズ、色、形は実際のものと多少異なります。

※商品の仕様および希望小売価格は、予告なく変更することがあります。